2023.11.6
イ〇ラ〇ルがガ〇に侵攻して、ガ〇市民は地獄と化している。イ〇ラ〇ルは自国に危害を加えるものは徹底的に叩くという姿勢で、あくまでハ〇スが標的だけど市民の犠牲はやむを得ないという感じだ。「だから北部から南部に非難しろと言ったでしょ?」というのは言い訳だ。判断に迷いがなくて怖いなと思う。中東唯一の民主国家なんだけどな~(だいぶ専制主義に傾いているらしいけど)。
市民の犠牲が一番の問題としても、これからのことを考えると、また憎しみの連鎖が始まったということが空しい。ほかの国に波及しなければイ〇ラ〇ルが勝つだろうけど、その後のガ〇はどうするんだろう?イ〇ラ〇ル自身が態度を変えて、パ〇ス〇ナに土地を分割して国を作る手助けをしたり、経済協力するなどして、共存する約束をすれば少しはいい方向に向くのかもしれないけど。そうでもしないとパ〇ス〇ナ人の怒りはもはや凄いレベルになっていると思う。
この戦争が起こったことで、ウ〇ラ〇ナの戦争は注目度が下がってしまった。西側の援助は支援疲れの方向に行きそうだし、長引けばロ○○には兵器を作る地盤があるから徐々にまた元気を取り戻す。もしウ〇ラ〇ナの反転攻勢が押し戻される局面になると、その後は難しいんじゃないか?と心配だ。そしてロ○○がウ〇ラ〇ナの土地を分割して戦争を終えれば、ウ〇ラ〇ナの荒廃したインフラや土地のことは、戦勝国のロシアは知らんぷりということになるんだろうか?
武力が正義に勝つという、日本の戦国時代みたいな低俗で恐ろしい世界になっていくということだろうか?
2023.10.26
岸田首相が一時的減税を言い出した(所得税と住民税から一人4万円の減税、住民税の非課税世帯には計10万の支給とか)。でも出口をはっきりと示していないから、終わるときは増税と同じ感覚になるわけで、また生産性のない議論でゴタゴタするだけだろう。
「一時的減税」という画期的なアイデアは、税収が上がったことと、物価高が生活を圧迫しているからという。しかしそれでも財政収支は大きく赤字に傾いたままで、そんなことする余裕はあるのでしょうか?ところが野党もそろって税金を下げろ、もっと大胆に支給しろという意見ばかり。
結局「財政健全化」は言葉だけで、政治家はみんな本気でやるつもりはないんじゃないかと思う。国の借金をとめどなく増やした末、最期は国が信用を無くして国債が売れなくなり、財政が破綻するんじゃなかろうか。そして円建ての貯金は紙くずになってしまうかもしれない。
政府は国民に聞きやすいことばかり言い、目の前の支持率を上げることしか考えていない。国のリーダーはもっと腰を据えて、非難されても国の将来のために仕事をしてくれないと・・。
そんなことより2050年CO2ゼロに向けて・・日本は自然エネルギーの比率が全然伸びていない。未だに石炭発電所(従来より効率が良いというけれど)を作り、海外にまで売ろうとしている。コマーシャルの自動車は未だハイブリッド全盛で、EVは完全に中国に先行されている。
大きな方向転換は政府が主導しないと始まらない。民間はせっかく高い技術を持っているのにそれを伸ばすチャンスがない。日本という国が前に進まないのは、結局政治の問題が大きいんだよなぁ。
与党も野党も本当に大事な決断をやってくれない。政治家個人というより、政治の仕組み自体が良くないのかなと思う。
2023.10.22
パ〇ス〇ナーイ〇ラ〇ル問題は緊張状態が続いているが、今のところイ〇ラ〇ルのガ〇侵攻は始まっていない。17日は一方的な意見を書いたのだけど、実際はもっと複雑で難しい状態のようだ。
ハ〇スはイ〇ラ〇ルを煽ってパ〇ス〇ナ市民に犠牲者を出し、世界を味方につける・・そしてイ〇ラ〇ルとアメリカを孤立させるという意図がありそうだ。
これまで海外からの支援物資はハ〇スが押さえていて、典型的な話として支援された水道管を切り出してミサイルの材料にしている。そしてハ〇スはガ〇地区に複雑な地下通路を作り、長期戦に備えて準備をしている。テロ組織なので一掃するのは非常に難しい相手ということになる。
一方でガ〇は物理的に閉鎖された空間だ。今回の事態で電気屋水道などのインフラがやられており、現在の支援物資が滞った状態が続くと、数日で飢餓状態が起こるという。何も手を加えないことはそのまま大量虐殺になり、それはイ〇ラ〇ルの責任になる。
パ〇ス〇ナ民間人からハ〇スの戦闘員が供給されるのだけど、そのハ〇スがパ〇ス〇ナ人を人質として利用するという・・一筋縄で行かない相手だ。
バ〇デ〇大統領がアメリカ議会で「ハ〇スのようなテロ組織やプー○○のような独裁者の侵略を許してはならない。イ〇ラ〇ルとウ〇ラ〇ナを十分に支えて、悪い奴らを敗北させることが、これからの世界にとって大事だ」という発言をしたという。
確かにアメリカ国民の正義に訴える言葉として、強い言葉は有効なのかもしれない。でもハ〇スとプー○○を並べて批難すると、ハ〇スとロ○○を結びつけることになる。これまでもアメリカの発言がC国とロ○○の関係を強くした面があると思う。もっとも、C国報道官の他者批難は口汚くもっとすごいけど。
批難しても批難しなくても、結局世界は対立構造になるんだろう。東西冷戦が、今は民主主義vs専制主義、南北格差が絡んで複雑な様相だ。ただ非難しすぎると対立構造が際立ってしまうから、あまり良いことじゃない気がする。
2023.10.17
パ〇ス〇ナとイ〇ラ〇ルが戦闘状態に入った。ロ○○のウ〇ラ〇ナ侵攻が泥沼化している時にまた新たな戦争が起こってしまった。なんだかもう、この世界に期待を持てないという無力感に襲われる。
中東紛争は自分が物心ついたころからずっと続いてきた。子供の頃、恐ろしさが印象に残っているのは血だらけのニュース映像―テルアビブ空港乱射事件。日本人がテロに加わっていたので大々的に報道されたのだと思う。調べてみると1972年5月だ。
中東がどうしてこんなに血生臭いのか、良く知らなかったがこれまで興味も持たず過ごしてきた。21歳の世界旅行では何となく危険を感じて、中東は避けてイランからトルコに大急ぎで抜けた(1985年当時ー行ってみたらイランも、イランーイラク戦争の真っただ中だったけど)。
昨日のNHK「バタフライ・イフェクト」で、今さらだけど中東問題の概要が分かったので要点を書いておこうと思う。
これまで長い戦闘の歴史のあった土地で、ユダヤ人も昔土地を追われた民族だった。そして今に続く紛争の直接の原因は「イ〇ラ〇ル建国」だ。
第一次世界大戦・・ドイツーオーストリアーハンガリーなどの中央同盟国軍 対 米英・フランス・ソ連側連合軍という構図だった。この時オスマン帝国はドイツ側に入っていた。
イギリスはオスマン帝国に支配されていたパ〇ス〇ナに潜入者を送り、反乱運動をけし掛けた。その時の史実が映画「アラビアのロレンス」だ。主人公となったのはイギリス陸軍将校のトマス・エドワード・ロレンス。
イギリスはオスマン帝国の弱体化を目的にパ〇ス〇ナ人を利用し、一方でイギリスはシオニズム(故郷再建)を理想とするユダヤ人富裕層に「ユダヤ人のナショナル・ホームをパ〇ス〇ナに確立する」と約束して金銭的援助を得ていた。
終戦になった時、イギリス主導で国際連盟での多数決によりイ〇ラ〇ルが建国された。しかし結果的にパ〇ス〇ナ人の土地は奪われた。
トマス・エドワード・ロレンスはパ〇ス〇ナのファイサル王子と交わした「イギリスへの協力と、その見返りにパ〇ス〇ナの自由と独立」という約束を裏切ることになった。イギリスの国益のためにパ〇ス〇ナのゲリラ戦を導き、その結果多くの犠牲を払わせた行動を生涯悔いたという。
その後の第二次世界大戦ではユダヤ人大虐殺が起こった。終戦後、被害者ユダヤ人への世界の思いがイ〇ラ〇ルへの入植を促し一気に人口が増えた。入植した裕福なユダヤ人と、侵入された貧しいパ〇ス〇ナ人の間で軋轢が生じた。
パ〇ス〇ナにテロ組織(ハ〇ス)が生まれ、攻撃が起こるたびにイ〇ラ〇ルはパ〇ス〇ナ人を排除していった。結局高い壁が土地を分断して、パ〇ス〇ナ人はヨ〇ダ〇川西岸とガ〇地区に囲い込まれる形になった。
以来パ〇ス〇ナ(ハ〇ス)のテロとイ〇ラ〇ル軍の倍返しの報復が繰り返されてきた。パ〇ス〇ナとイ〇ラ〇ルの軍事力の差は圧倒的だ。ハ〇スが武力でイ〇ラ〇ルに勝つことはできない。今はもう、ただ相手を苦しめることが目的になっているのかもしれないし、それに報復するイ〇ラ〇ルも同じような心理があるだろう。憎しみは世代を超えて受け継がれるので、こうして何十年も同じことを繰り返している。
パ〇ス〇ナ―イ〇ラ〇ル問題は典型的な構造で、世界中でこういう国同士の葛藤が沢山あって戦争の火種になっている。
とにかく今現在の国境線(または停戦ライン)を動かさないと決める必要があると思う。現状変更を仕掛けることは「悪」。そういう基準を作るべきだ。過去の歴史を持ち出したら、どこの時代での国境が正しいのか・・国同士の判断が違ってくるわけだから。
それから今回、ハ〇スに仕掛けられたイ〇ラ〇ルは「ハ〇スを一掃する」としてガ〇地区の地上戦の準備をしている。戦車部隊が境界線を取り囲んでいる格好だ。この時点で、いくらでも踏み込んでいける体制を示しただけで十分ではないかと思う。実際に踏み込んでたくさんの市民を犠牲にしたら、イ〇ラ〇ルは世界に批難されることになる。そうやってパ〇ス〇ナの憎しみと世界の批難を買っても良いことはない。自国民の復讐心を満たすだけだ。
どうか世界の指導者が、子供の喧嘩みたいなことをやめて大人の行動を取ることを願いたい。
2023.6.25
今朝の読売新聞で「C国国民と〇近〇政権」を読んだが、C国の実情をよく現わしていると思った。東大教授の阿古智子氏の記事で、自宅でC国を離れ日本に避難している人たちと会い(阿古さん自身C国で3回も拘束されているので入国することは危険なのだ)、書いている。それによるとC国の市民は今の政権には希望がないと口をそろえているという。
1950年代に「農作物と鉄鋼増産を目指す大躍進」を主導した毛○○。象徴的な出来事として、農作物を食い荒らす雀を国を挙げて駆除した結果、害虫を大量発生させ食料不足と飢餓を招いた。
〇近〇のゼロコロナ政策も同じような構図だったのではないか。これに耐えられなくなった市民は「白紙運動」を展開した。新疆ウイグル自治区のマンション火災で住民10人が死亡したが、ゼロコロナ政策の行動制限による避難の遅延が原因だったとして、市民らが白い紙を持って集まったのが始まりだという。
白紙を持って街頭に出るのは、政府による言論統制への無言の抵抗だ。ネット上に政府の批判を書き込むとすぐに削除されるC国で、「私達は何も言っていない、だから規制できない」という意思表示をした。このデモ活動が一気に全国に広がり、焦った政府はあっさりと方向転換した。
若い世代は政府の強権的な姿勢に違和感を持ち始めている。一方でC国公安当局は「海外警察」と呼ばれる出先機関を諸外国に展開し、反体制派のC国人を追跡し連れ戻している。「反スパイ法」を今年4月に改正し、海外での発言まで取り締まり対象とした。
毛○○(文化大革命)時代は国外の情報がないから国民皆が毛○○を信じ、個人の独立した思考が育たなかった。今は海外から入って来る情報を抑えきれないわけだから、〇近〇という一人の人間のみを心棒するだろうか?多くは従っているように装っているんだろう。読売新聞のC国総局長の書いた社説では、C国では静かに「独立思考」(個人の考え)が育っていると述べている。
2023.6.19
NHKスペシャル「ヒューマンエイジ・人間の時代」が、毎週日曜に入っている。
第一話はもはや「人新生(じんしんせい)」と呼べる新しい地層のこと。海底を1mボーリングすると約100年の地層が採取できる。世界中の地層を調査すると1950年を境に大きな変化がみられる。化石燃料を高温で燃やした時に出る球状炭化粒子という物質が特徴的だ。更にマイクロプラスチック、化学肥料を使うようになってそれが海に流れ出たことから大量発生した植物プランクトンが黒い層になって残っている。地球の地層にこれだけの変化を与えた生物は人間しかいない。
第二話はなぜ人間は戦うのか?という問題。生物の中でも特に人間を特徴付ける性質である共感・愛情という良い面が、実は戦争の原因にもなっているということ。これには生物学的な裏付けがあり、オキシトシンが仲間意識を作り出し、線引きをして仲間以外を排除しようとする。それはほとんど相手を殺してもいいくらいの激しい感情なんだろうと思う。いじめの構造はそういうことだ。子供を産んだ母ネズミが他のネズミに攻撃的になることが、それを端的に示している。愛情の裏返しは憎しみなのだ。
こうしてみるとオキシトシンは人間の特徴であり、そのプラス面、マイナス面が人間らしさの良い面、悪い面なんだろうと思う。政治家のプロパガンダ、マスメディア、現代ではネットを通じて民族主義、国家主義が盛り上がった時、敵国への憎しみが高まり戦争が起こる。その時賢い人間は前頭前野でセーブしようとするけど、多くはより原始的な視床下部で働くオキシトシンによって動かされる。
「from a distannce」の歌詞に出てくるけど、戦争している相手にも友人があり家族があり・・離れてみれば自分の友人と変わりはない。相手の顔が見えないから倒すべき敵と認識するだけなのだ。こういう戦争の心理と生物学的な根拠を知れば、仮に独裁者に戦争をけしかけられても、個々人は「それは違う」という判断ができるのではないか?という気がする。
今、西側諸国はウ〇ラ〇ナへの共感とロ○○への敵意でまとまっているように見える。正義か悪かという判断では、それはそうだと自分も思っている。ただ、オキシトシン作用で感情的になり過ぎるのは良くない。あくまで広い視野で、冷静に見る目を養っておかねばならないと思う。
2023.6.2
ちくま新書「シン・C国人」を読んだ。この本では猛スピードで変化する、C国の庶民の生活が透けて見える。
第2次大戦後、毛○○は「文化大革命」(1966年~1976年)で国を徹底的に統制した。宗教や様々な思想が否定され弾圧された。社会主義で農業・工業を発展させようとしたが内戦状態を伴い経済の停滞が起こり、結果的に大飢饉で国民1000万人を餓死させたと言われる。しかしその時代を耐えて生き抜いた世代には、清貧の価値観が色濃く残っている。
1976年毛○○の死去後、C国はそれまでの半鎖国状態に終止符を打ち「改革解放」に舵を切った。経済特区を設置して対外開放を行い、1984年には沿海14都市の対外開放を行い、高度経済成長時代に突入。そこから驚異的スピードで経済が伸び、今や先進国並み(大都市部に限ってはある意味日本以上)となった。80年代ジャパン・アズ・ナンバーワンの日本に似て、大都市部の若者は投機的焦燥に突き動かされているという。
C国はわずか40年の間に、世界が100年で経験した変化を経験した。例えば電話・・元々電話は公共施設などにしかなかった。わざわざそこに出向いて交換手に繋いでもらう時代から、急に1人1台のスマホ時代になった。日本で各家庭に固定電話があり・・ガラケーあり・・などすっ飛ばされたことになる。当然そこに生じる世代間ギャップは日本とレベルが違う(親=明治、子=令和というところか)。
親世代と若者との間では、特に経済観念のギャップがすごい。親世代では、せっかく洗濯機があっても電気代と水道代を節約して手洗いをする人がいるという。
更に結婚観のギャップ・・世界に目が向いている若者には結婚への価値観が薄れているが、親は必死に結婚させようとする。C国は日本に比べて社会保障が不十分で、子が親の面倒をみる伝統が残っているという事情もある。
北〇の一般的なマンション価格は東京を超えている(第3環状線の内側で1億円以下なら穴場という・・3LDKで3億越えもザラとか)。住宅は平均年収比で世界最高レベル(全国平均で年収の20倍、大都市では40倍)。若者は親世代の経済力に頼らざるを得ず、親は一人っ子に全力を注ぐという事情もあり依存関係は続く。それも関係するのか、離婚率は日本よりずっと高い。
一人っ子政策の副作用で若者の男女比が1.2:1になった。胎児の男女が超音波で早期に分かるようになり、女児の中絶がなされたためだ。嫁不足もあって伝統的中国にあった結納金がどんどん高額となり、年収2倍を超えているという。しかも婿側は住居を用意していることが結婚の条件になることが多い。結納金や住居は親が用意するため、親は出稼ぎをして必死に働かなければならない。そのハードルが高すぎて結婚率は下がり、出生率も下がっていく。政府はこの結納金について年収2倍の超えを禁止したという。
地方と都市では経済格差が拡大した。仕事と良い生活を求めて北〇や上〇のような大都市に人が集中する。それを防ぐため、戸籍は元々そこに住んでいるか一部の限られたエリートのみ許可される。地方出身の人は長く都市で仕事をしてもあくまで出稼ぎだ。子供は中学まで親と一緒に過ごせるが、高校は地元に入らなければならないので実家(祖父母宅)に返される。
結婚相手として、都市戸籍を持つ人は価値が高い。中には1千万円を出して偽装結婚を依頼する人までいるという。
一人っ子政策の時代、ある人は3人の子供を持って1億円を超える罰金(収入に応じて額が大きくなる)を支払った。それがいまや2人、更に3人まで産んで良いとして奨励されている。それでも近い将来、日本より速いスピードで少子高齢化の波が来そうな勢いだ。
他の先進国と同様、子は少なく産み教育費を掛けるという風潮が強まった。塾産業が過熱、子育て費用が少子化を助長する中、突然政府は学習塾を禁止した。
C国という国は全体をトップ(共産党)がコントロールできるので、こういう上からの方針転換がよくなされる。民主主義国のように自然淘汰を繰り返しながらゆっくりと変化していくのと全然違う。
この効率重視の早すぎる変化は、人が寄って立つ物を奪ってしまうような気がしてならない。先日のニュースでは農家が植えた野菜を、重機が一気に潰していく映像が流れた。その土地の作物を変えるという行政の方針転換だったらしいが、仮に損害補填がなされたとしても、農家の人たちの気持ちはすっかり踏みにじられたに違いない。
若い人たちはアメリカへの留学をはじめとして世界に目を向け、西側の情報がいくらでも入るようになった。経済はある意味極端な資本主義に傾き、貧富の差がますます大きくなっている。都市と地方の差はまるで別の国のようなものだという。
一方で〇近〇指導部が社会や思想への統制を強めている。経済不均衡から来る不満を企業経営者になすりつけ、批判をかわしていく。こうしてみると資本主義+一党独裁という形態も、かなり危なっかしいものに見えてくる。人は自由のない「生け簀」の中で飼いならされ、それでいいと思えるものなのか?いくら言論統制をしても批判分子は出てくるはずだ。だけどものすごく強固な共産党という組織をひっくり返すだけの勢力が現れるか?といえばそれは現状難しいんだろうなと思う。
経済が発展しているとはいえこの激しい社会の変化・・加えて言論が統制される自由の無い社会・・C国の人たちも大変だ。
2023.5.3
”ビル・ゲイツ大絶賛”という「未来とは何か」という本を読んでいるのだけど、これが難解でかつ情報量が多すぎて(訳も良くない気がする)なかなか読み進まない。それでも自分の一番の興味は「地球と人類はこの先どうなるのか?」ということなので、なんとか最後まで読もうと思っているが・・。
紹介されている「成長の限界」「限界を超えて」という2冊の本が、将来をシュミレーションしている。人口、一人当たりの工業生産高、一人当たりの食糧生産高、再生不能資源供給予備力、温室効果ガスを含む公害、などのパラメーターに少しづつ変更を加え、将来を予想する。
その結果、大半のバージョンで21世紀中に成長は緩慢になり衰退する。人類が破局を免(まぬが)れたバージョンは、「人間社会の総意に基づいてモノの生産、人口増加、公害を抑制したバージョン」だった。当然といえば当然。でも人間はそこまで賢く協力的になれるだろうか?少なくとも今現在、世界の国のリーダーを見る限りありえそうにない。
2045年頃にはシンギュラリティ―(人工知能が人類を超える)が起こると言われる。それよりずっと早くAIが人類の未来を予想するようになると思う。人間に代わって、人類が長く存続するための具体的方法を示してくれるだろう。
そうなるとやはり、AIが神のようになっていくのかな~。
2023.4.5
先日NHKスペシャル「ジャパン・リバイバル “安い30年”脱却への道」を見た。またまたNHK・・こうしてみると自分の情報はほとほとNHKに依存しているなぁ。
ちょうど新年度が始まり、会社ではそれぞれ新社会人の歓迎会が催されていた。若い会社、経営者からはエネルギーが溢れ、未来に目が向いていた。
ニュースや新聞ばかりだと日本の未来が暗くしか見えないけど、この取材から、健全なものもちゃんと芽生えているんだなと思った。
この30年、日本の賃金は横ばいで物価も横ばいだった。国内にいると違和感なく、成熟した社会はこんなもんだと思っていた。でもこの取材で、経済の専門家という背の高いイケメンの若い男性が、やや上目線でニヤニヤしながら語った(詐欺師のように感じたのは自分のコンプレックスからくる偏見です)。
バブル崩壊によって日本中の会社がリスクを避けるようになった。投資を控え、経営を縮小し、給料を抑さえ、細々と生きる方向に舵を切った。さらに非正規労働者の比率が増え、賃金格差は広がり、多くの人が将来に不安を持ち、品質よりも安さを求める世の中になった。
学生の留学も減り、日本全体が内向きになった。そういえば自分も含めて、日本で平穏に暮らせればいいやという空気に包まれ、海外への憧れを抱かなくなったように思う。
そうして日本が自主的鎖国みたいな状態にいる間に、欧米の資本主義国も中国共産党もインドなどの新興国も、どんどん経済が発展した。30年経って、日本が取り残されて安い国になっていたことにやっと気づく。
当然世界の投資家は日本のマンションや土地や、ホテルや会社を競って買うようになってきた。そういうニュースに触れると、このままでは日本が世界に乗っ取られる!とますます不安に思っていた。しかしその詐欺師のように見える専門家は、日本を変えるキーワードを問われ、・・「海外からの投資です」と述べた。つまり海外の企業がどんどん入り、日本の会社と提携したり買ったり。それが日本に刺激を与え、結果活力を生むということだ。
確かに日本人だけで日本の社会を変えようとするより、もっと単純に世界との交流を増やせば世の中は多分動き出す。せっかく民主主義と資本主義が根付いている日本ならそれは可能だし、おそらくこの経済状況ではこれから勝手に動き出すだろう。
なんなら外国の人がどんどん日本に入ってきて、徐々に日本人の拘りも捨てていっても良いんじゃないかと思う。
日本人が特殊な人種ということはない。だから日本人だけ良くなろうというのではなく、世界に開かれて調和のとれた社会の模範を示す国に成れれば、それが一番いいことだと思う。
2023.3.23
昨日のWBC世界野球決勝戦、日本チームが優勝して日本中が沸いた。ごちゃごちゃと面倒なことになって労力と金が注がれ、疲労だけが残った東京オリンピックより、ずっと安価で意味のある大会になったんじゃないかと思う。ヒーローが期待通りに活躍して嫌みがなく、お互いを支えあい励ましあって戦う姿がシンプルに感動を呼んだ。
こういう姿を見ると日本人のことを誇りに思うだけでなく、世界の人を感動させるものがあったと思う。このチームの利他的精神は誠実で成熟した大人のもので、嘘を並べたて自己を正当化し他国の領土を取ろうとする、低俗で利己的な国の指導者とは真逆のものだ。
自国第一主義の殺伐とした世界にあって、日本チームの精神は日本人の良さ-ひいては人間の持っている良さを思い出させてくれるものだった。こういう国民性の国、しかも今現在民主主義に守られている国が自ら侵略戦争に打って出るとは考えにくい。他国からしたら、そんな日本を理由無く攻撃するのはやりにくいだろう。そういう目で見ると、今回のWBCは防衛対策にもなったんじゃないかと思う(ちょっと飛躍しすぎか?)。
それにしても、ちょっと前の時代(1990年頃まで)の日本人が最強だったのも分かる。組織では皆が協力して同じ目標に向かって頑張るし、几帳面で手先の細かい作業が得意だし、おもてなしの精神で相手への配慮をする。家電製品は良いものができるし、料理はおいしいし、サービスは正確で行き届いている。
だけどITの時代になって、こういう特性では先頭に立てなくなった。地道な努力より何よりイノベーションが富を生み出す力になり、アメリカと中国が突出した。努力や誠実さ、正確さで後をついていっても大して利益は得られない。教育を含めて国家戦略が大きく変わらないと対応困難だ。だから今の日本経済は元気がないわけだ。
でも今回WBC日本代表が思い出させてくれた国民性。これはどっかでまた日本を救うことになるかもしれない。というのは人間性の価値に通じるものだから。今の悪い風潮-利己主義の世界では人に対しても地球環境に対しても優しくない。必ず行き詰まるわけだから。これから先、世界の価値観の転換に日本が寄与することになるかもしれない(これもちょっと飛躍しすぎかな?)
2023.1.25
フランスのブレインと言われる人物、ジャック・アタリの「新世界秩序」を読んだ。2018年に発行された本だ。ロ○○の侵略戦争も、コロナパンデミックも起こる前のものだが、それらが起こる可能性も含めて書いてある。
本の前半は世界の歴史を詳細に振り返っている。人類が帝国を作って以来3000年の歴史は武力によって、あるいは市場によって世界を支配するための戦いの連続だった。資本主義が生まれ民主主義が生まれたが、今はまだまだ完成には程遠い不安定な世界だ。世界のパワーバランスは常に動いていて、今現在はアメリカだが未来に渡ってそうとは限らない。人口爆発や食料問題、不安定な情勢から戦争はいつどこでも起こりうる。
今の国連は意見を言う場ではあるが十分な統治力を持たない。独裁国家にしっかりと介入できる「世界統治機関」を作る必要がある。国際法を守らせ、計画を一つずつ前に進める力を持ち、様々なレベルでの人類の脅威(地球温暖化、核の脅威、人口問題、パンデミック、あるいは地球に衝突する隕石を破壊する計画に至るまで)に長期的に対応する必要がある。そのためには十分な資金と軍事力も出し合わなければならない。
第一次、第二次世界大戦が終わった時は、世界を一つにしなければならないといった理想を掲げる思想が多く芽生えた。しかしそれらはあっという間にしぼんでしまい、東西冷戦に突入してしまう。軍拡競争に入り、それがソ連崩壊で緩和された。しかし作今の中国の拡張主義、昨年のロシアの侵略戦争によって混沌とした世界に入った。
どう考えても、国どうしが領土などの利害をめぐって争うような時代ではないと思う。人類が協調して知恵を出し合い、地球と人類の難局に対峙しなければならないわけで、猶予はないはずだ。
2023.1.22
大寒になり、数日後にはこの冬一番の寒波が来る予報だ。1年で一番寒さ厳しい中、ウ〇ラ〇ナの住民は電気が思うように使えず、どういう日々を送っているのかと思う。最近の報道ではあまり具体的なことが分からない。
アメリカの政治学者が、プー○○と今後のロ○○について書いていた。これまでプー○○は不気味な策略家と思われていて、いつかウ〇ラ〇ナ東部に侵攻するのではないか?という疑念も持たれていた。しかし2022.2.24の侵攻では短期間でキーウを落とそうという(ウ〇ラ〇ナそのものを取ろうとしたのか)、傲慢な作戦で始まった。それがウ〇ラ〇ナの強い抵抗によって作戦は右往左往し、東部さえどうなるかわからないまま泥沼化、もうすぐ1年になる。
これまで冷戦後のNATOは存在意義を無く仕掛けていて、ウ〇ラ〇ナ侵攻前は軍事費より社会保障に国力が向けられるようになっていた。それがロ○○の侵攻によって結束し、むしろ軍事力を強める方向に動いた。ロ○○にとっては、マイナスにしかならない戦争をし続けていることになる。
その政治学者によれば、もしロ○○が短期間でウ〇ラ〇ナ東部だけ征服していれば、ロ〇〇はそのまま(西側は敗北感の中で)共存していくことになった可能性がある(クリミアのように)。しかし長期化したことで西側は結束し、ロ〇〇がまともな国ではないことが明らかになった。もはや将来に渡って、この国とまともに交渉することができなくなったという。
この侵略戦争がどういう結末を迎えるにしろ、ロ○○はまともな国ではないこと(ならず者国家)が明らかになった。世界から相手にされない国になってしまった。どういう背景があったにしろ、決定的にそうしてしまったのはプー○○だ。ロ○○という国は崩壊するか、または私が思うには、C国が「人道的に・・孤立させるべきではない・・」などといい言葉を並べて存続させ、C国の属国にしてしまうんじゃないか?と思う。それはまた最悪のシナリオだ。
とにかく今一番苦しめられているのはウ〇ラ〇ナだけど、ロ○○はこんな大罪を犯してそのままの政治体制で存続することはない・・と思いたい。
2023.1.14
ロ○○のウ〇ラ〇ナ侵攻をきっかけに、世界のエネルギー事情が注目されるようになった。ロ○○はヨーロッパや日本に向けた天然ガスを人質にして脅しをかける。C国が○○の原油を買い支えてお互いを助け合う。中東も自国の利益のためにしたたかに動くので、一貫して安定した供給を受けるのは難しい。国際秩序が法とか正義ではなく、エネルギーによって左右される時代になってきている。
そういうパワーゲームの中で、日本の一次エネルギー自給率は11%(主要国の中で最低)という。この供給構造では、ロ○○や中東諸国の意図的な動きに対して脆弱だ。
更に現在の日本のエネルギー「化石燃料依存度」はなんと83%(石油36%、石炭25%、天然ガス22%)。その他、再生可能エネルギー、水力、原子力などは17%に過ぎない。どうして未だにこんなに変わってないのだろう?日本の政府は何をやってきたのかと思う。東日本大震災から12年になるというのに、その場限りの対応しかしてこなかったから何も変わっていないのではないか。
世界的にエネルギー価格が高騰している。先日東北電力からお知らせが来ていたが、4月から電気料金が3割強増額になるという。電力会社がどれくらい努力してるかは不明だけど、基本的に料金が上がるのは当然のことだと思う。
でもガソリン代は経産省の補助が出ているので、一定程度に安定していて150円~160円台だ。もっとも、世界的な景気後退から原油価格がここにきて下落してきているとはいうものの・・。
自分の思いとしては、ガソリン代の上昇はそれを実感できる価格にすべきだと思う。そうでないと国民の生活になんの危機感も生じないわけで、あまり必要のないドライブをするような、普段通りの生活が続くわけだ。なんかへんだな~と思う。
エネルギーが高くなれば、エネルギーを使わない生活にシフトさせなければならない。エネルギーを武器として使うような国に従わないためにも、CO2削減の意味でも、国民がもっと意識すべきはずだ。でも政府は批判されることを避けたいので、そういうことは言わないんだよなぁ。