2025.1.23
1月20日トランプ氏が2期目の大統領就任となって、用意していた大統領令を初日からドカドカ繰り出している。78歳にもなってますますパワーアップして、とにかくやりたいことを一刻も早くやりたい!という情熱が(迷惑な話だけど)あふれ出ている。アメリカのある裁判官は「大統領は王ではない、法律違反はできない」と苦言を呈していたけど・・そりゃそうだ。
カナダとメキシコには一律25%の関税を掛ける、中国には追加10%だ、その他の国もすべてに一律関税を掛ける。関税に関して、相手が同盟国だろうが敵対国だろうがトランプ氏には関係ない。
南側国境には軍を派遣して違法移民を排除する。パリ協定は離脱(地球温暖化が加速しようがお構いなし)、アメリカが得するエネルギー政策を進める。
とにかくアメリカの利益を優先する。敵も味方もない、損か得かで判断するということ。この価値観の大転換は、世界の空気を大きくかき混ぜてしまっている。
近年アメリカをリーダーにした民主主義国家vs.中国・ロシアを軸にした専制主義国家が、世界を2分する方向に向かっている。そういう中でも民主党の大統領は世界のリーダーという立ち位置で、自己犠牲を払いつつ世界をリードする姿勢を見せてきた。
だけどアメリカは圧倒的超大国ではなくなってきた。BRICS(ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ)の経済が力をつけ、特に中国は東南アジア、南太平洋、アフリカ、南米と世界に向けて勢力を伸ばしている。中国には近いうちに並ばれるだろうし、追い越される可能性もある。だからいつまでも全方位に財力をバラまいていくことは出来ない。
世界の2大勢力の競争はキリがないし、チキンレースになれば専制国側に利があるようにも思われる。というのは民主国家は(良いことなんだけど)決定に時間が掛かるし、国民の意向に左右されるから大胆で一貫した政策が取れない。
そんな中、バイデン政権の理想主義と正義感に基づいた政治は、なにか限界が来てるような気がしていたんだよなぁ。理不尽に侵略されているウクライナが負けないように・・でもロシアが核を使わない程度に軍事支援をしてきた。でももうすぐ3年になるけど戦争終結が見えてこない。戦争が続けばアメリカは国費を使い、ウクライナは国民と国土を失う。ロシアはかなりの犠牲を払ってるらしいけど、結局情報をコントロールして不都合なことは揉み消すから継続できる。結局理想と正義は、戦争をやめさせることができなかったわけだ。
どんなに正義を振りかざしても、南側の国々は実利を求める。ロシアが犯罪的なことをしているのを分かっていても、ロシアの安いエネルギーは買いたい(表立っては言われないけど日本も天然ガスを買い続けている)。
世界は結局、理想や正義よりも実利で動いているということなんだよな。
トランプ氏の出現が、民主主義vs.専制主義という枠組みを一瞬にして取っ払ったように思えなくもない。アメリカは世界の指導者という立場を捨てた(多分この先もそういう方向に向かうしかないんだろう)。
一旦ぐちゃぐちゃになったところで、もしかしたら皆が「やっぱりまずいよなぁ」と実感するのかもしれない。ホントは自分のことばかり考えて喧嘩してること自体がナンセンスなんだ。結局何かの価値観で世界全体が一致団結しないと、人類の破滅は避けられないだろうから。
だけどこれをきっかけに、一周回って世界のブレイクスルーになってくれないかなぁと思ったりする。
