10月10日は体育の日、昔から晴れと決まっている。まずは深浦駅に車を停めて五能線で驫木駅に戻る。この駅は最も五能線らしい無人の駅で、写真を撮りに寄る人が多い。
喜んで駅舎の中に入ると、びっくりするほどのカメムシがいた。これほどの密集状態は生まれて初めて!奇声を上げて飛び出す。こういう建物に、越冬しようとして集まるんだろう。自然の中で生活するということは、こういうことだ・・やはり自分には無理かもしれないなぁ。
駅から海沿いの古い道を進み、驫木漁港には降りず集落に入る。驫木郵便局を過ぎ、右手にずいぶん立派な建物、と思ったら保育園だった。
左から来るバイパスと合流し、S字状の坂道を追良瀬の集落に降りていく。途中で急な階段があり津波の避難経路にもなっている。階段をポコポコくだり、墓場を過ぎ、奥入瀬駅近くに出た。集落川上に進み河川公園に出た。駅のトイレは閉鎖されていたけど、ここのトイレは使えた。
ほっこりしてちょうどよく暖かく、気持ちいい。
追良瀬川の橋を越える。この川を少し遡ると入見山観音堂という名所がある。むかし、追良瀬の源流を詰めて白神山頂に達したことが何度かある。上流には人が住まず、とってもきれいな川だ。
線路向こうの堤防上を歩けるかもしれないが、汽車が来たらご迷惑なので車道を行く。
ここから広戸漁港まで海岸を行けそうに見えたので降りてみた。しかし砂浜が途切れて巨大テトラポット群を越えねばならず、危険なので引き返した。
このあと海岸に降りると散策できる海岸になっていて、線路を越えてマックスバリューに達する。おにぎりを買い、店の前のベンチで食べた。
時間に余裕があったので、左の山手(深浦中学校方面)に上り、深浦の岡町を歩いた。台地状になっていて住宅と畑が広がっていた。海が大きく見下ろせて気持ちいい。でも空いた宅地に「安く売ります」の看板があちこちにあった。お年寄りが子供の住む町に移動していき、土地もなかなか売れないのだろう。別荘には良さそうだけど。
家々の隙間を通る急な歩道を降り、深浦駅の裏手に出た。秋の日の穏やかな海と山と空を感じることができた。深浦って、のんびりした雰囲気がいいんだよな。